※プレイヤーの妄想によるストーリー&画像が多めです。ご容赦ください。
ドスッ!ドスッ!
〈こんなに怒りを覚えたのは初めて。親友にあんな事を言われるなんて…〉
〈ミアだけじゃない。あの四人にもムカついてる。だからこそ、自分を変えてみんなを見返す事を決意した。その為にはまず……〉
ハルカ「おばさん!」
おばさん「あらハルカ。今日もシナモンロールだね?」
ハルカ「いらない!私、ダイエットするからシナモンロール食べない!」
おばさん「ダイエット?そんなの必要ないよ。女の子はふっくらしてる方が可愛いんだから」
ハルカ「するったらするの!痩せるまで絶対に食べないから!それだけ言いに来たの!それじゃ!」
おばさん「あ、ハルカ……。あの子が急にダイエットだなんて…。もしかして、恋かねぇ?」
ハルカ「(隠れて人の写真撮るのは盗撮。ストーカーと同じって……、ミアの言う通りだよね…。ただ純粋に好きだから写真を撮ってただけ。でも相手からしたら…気持ち悪いよね…。…全部捨てよう)」
ハルカ「ハァ……ハァ……」
タイラー「おりゃ」
アーロン「教授に見つかったら怒られるぞ」
ライリー「バレなきゃ大丈夫だって」
アーロン「ん?あれって……」
ケイラ「え、ハルカじゃん。走ってんだけど」
ライリー「マジ?ダイエット?」
タイラー「ないない!つか、あの体重でいきなり激しい運動したら膝壊すぞ」
ケイラ「ま、どうせすぐに諦めるよ。だってハルカだもん」
アーロン「だな」
ハルカ「カプレーゼサラダください」
ハルカ「(サラダなんてほとんど食べた事なかったな…。しばらくはカロリーの高いものは控えなきゃ。これだけじゃお腹空いちゃいそうだなぁ…。でも我慢!)」
〜一週間後〜
タイラー「よっ!ほっ!」
アーロン「次は俺の番……ん?ハルカだ」
ライリー「え、嘘。まだ諦めてなかったんだ」
タイラー「すぐやめると思ったのにな。何日でやめるか賭けでもするか?」
ケイラ「…………」
ミア「ウフフ…」
ルーク「ん?あ、あの子」
ミア「え?」
ルーク「最近よく広場を走ってるよね。毎日続けてて偉いね」
ミア「…………」
ルーク「努力出来る人ってすごいよね」
ミア「……すぐに諦めるよ……」
ルーク「え?」
ミア「ううん!なんでもない♡」
ハルカ「(こんなに頑張った事って今まであったっけ?)」
小学生のハルカ『また男子たちにバカにされちゃった…』
〈昔から運動が大の苦手だった。徒競走ではいつもビリ。よく転ぶし、それを同級生たちに笑われてた…。だから今まで運動は出来るだけ避けてきた〉
小学生のミア『そんなの気にしちゃダメだよ!私はハルカの味方だからね!』
小学生のハルカ『うん。ありがとう、ミア』
〈ミアと親友になれて本当によかったと思ってた。でも、その言葉も嘘だったんでしょ?本当は心の底で私の事笑ってたんでしょ?〉
ハルカ「あーーー腹立つ!!何が味方よ!嘘ばっかり!絶対に見返してやるんだから!」
ドスンッ!ドスンッ!ドスドスドスッ!
女性「え、何この音」
男性「あのハルカがダイエット始めたんだって。まあ続かないだろ、ハハハ」
〜数ヶ月後〜
ハルカ「ちょっと…痩せた、よね?」
ハルカ「いいぞぉ、この調子で頑張ろう!」
ハルカ「ただ痩せるだけじゃダメだ。肌の事も言われてきたし、ちゃんと気にするようにしなきゃ。パック買ってみたんだよね。試してみよ」
ハルカ「うわ……。自分の顔なのにびっくりしちゃった、ハハ……」
「きゃっ!」
ハルカ「え?」
女性「お、お化け!」
ハルカ「あ、いや…これはあの……。驚かせてごめんなさい……」
ハルカ「メイクやファッションも学ばなきゃ。わあ、メイク動画ってこんなにあるんだ。どれを参考にしたらいいんだろ…」
〈苦手だった運動もいつの間にか好きになっていた。ダイエットを始めてから陰で色々言われたけど、そんなの全く気にならなかった〉
〈もっと頑張らなきゃ。あの四人を、そして……“親友”を見返すために!〉
〜数ヶ月後〜
ハルカ「美容院に一人で行くの初めてだ…。いつもはお母さんと一緒だったからなぁ。はぁ…緊張する…」
ハルカ「でも昨日練習したんだ。スマホを見せて、この女優さんと同じ髪型にしてくださいって言うんだ。私なら出来る、大丈夫!…いや、もう一回練習しておこうかな……」
ハルカ「スマホを見せてこの女優さんと……」
美容師「いらっしゃ~い!」
ハルカ「えっ!」
美容師「お店の前でずっとブツブツ言ってるから、つい声掛けちゃった」
ハルカ「あ…す、すみません……」
美容師「いいのよぉ。さ、中へどうぞ」
美容師「今日はどんな感じにするのかしら?」
ハルカ「あ、あの…この女優さんと同じ髪型にしたいです…」
美容師「OK!任せて~」
美容師「その女優好きなの?」
ハルカ「えっ、あ、いや…。私、昔からずっと同じ髪型で…、だからどんな髪型にしたらいいか分からなくて…。検索したらこの髪型が出てきて、いいなぁって思って…」
美容師「あら、ずっと同じ?もったいないわね〜。色々試して楽しまないと!」
ハルカ「楽しむ……」
美容師「そうよ。髪だけじゃなくてメイクとかファッションとか、やりたい事やって楽しむ。人生は楽しんだもの勝ちよ!」
ハルカ「そう…ですよね…!」
美容師「はいっ、おつかれさま〜!うん、完璧!さすがワタシ♪」
美容師「どうかしら?」
ハルカ「わあ…」
ミア「(ハルカから呼び出されたけど何の用だろ?私、忙しいのに。ていうか、会うの超久しぶりかも。ダイエットなんてしてたけど、とっくに諦めてるだろうなぁ。リバウンドしてたりして)」
ミア「って、いないじゃん!人を呼び出しといていないってなんなの?ハルカったら…」
「ここにいるよ」
ミア「えっ…」
ミア「……ハルカ…なの?」
ハルカ「うん、そうだよ」
ミア「え、えぇ??ど、どうしちゃったの!?」
ハルカ「ダイエット頑張ったの」
ミア「いやいや頑張りすぎじゃない?面影なくない?ハルカはぽっちゃりな方が可愛いのに!あ、そうだ。シナモンロール奢ってあげる!ハルカ、好きだったでしょ」
ミア「痩せたからってルークと付き合えるわけじゃないんだし。ね?体型元に戻そう?」
ハルカ「痩せたら付き合えるなんて思ってないよ。彼の事はもう諦めてる」
ミア「あ、そう…。で、でも!ハルカはぽっちゃりな方が可愛いから!絶対元に戻した方が……」
「そんなに認めたくないわけ?」
ハルカ・ミア「「え……?」」
ケイラ「アンタ、この子の友達じゃないの?友達なら頑張ったね、すごいねって言わない?努力したねって」
ハルカ「………」
ケイラ「それとも、この子が痩せたら都合でも悪いわけ?」
ミア「な、なによ!急に味方なんかしちゃって。そっちだってハルカの事、散々バカにしてたじゃない!ていうか、関係ないんだから黙っててよ!」
ケイラ「確かにバカにしてた。すぐ泣くし、自分の意見もはっきり言ってこないし、食べてばっかりで見るだけでイライラしてた」
ハルカ「………」
ケイラ「でもダイエットし始めてからはずっと頑張ってた。すぐに諦めると思ってたのに。こんなに努力したヤツをバカにするつもりはないよ」
ミア「………」
ハルカ「…ミア。ミアはいつも私の味方だった。辛い事があっても相談に乗ってくれるし、私の事をかわいいって褒めてくれてた」
ハルカ「だからミアが私をあんな風に思ってた事を知った時は、すごくショックだった…。でも気づいたんだ。私ミアにずっと甘えてたんだ、って」
ハルカ「ミアに言われなかったら私はダイエットもしなかっただろうし、メイクやファッションにも興味がなかったと思う。だからミアには感謝してる。変わるキッカケをくれてありがとう」
ミア「………」
ミア「ハルカはメイクなんてしなくていいし、ぽっちゃりな方がいいの!全部元に戻しなよ。じゃなきゃ親友やめるよ?親友の言うこと聞けないの?」
ライリー「こっわ」
アーロン「かわいい顔が台無しだぞ?」
ミア「うるさいっ!」
ハルカ「分かった。私、ミアと親友やめる」
ミア「……!」
ミア「ほ、ほんとにいいの!?後悔するよ!ハルカなんかに手を差し伸べてあげる優しい子なんて、私しかいないよ!?」
ハルカ「今までありがとう、ミア」
ミア「くっ……!もう知らない!」
ケイラ「アハハッ!あの子すごい顔してた」
ハルカ「あ、ありがとう。まさか味方してくれるなんて…」
ケイラ「言ったでしょ?こんなに頑張ったヤツをバカにするつもりはないって」
タイラー「今までごめんな、ハルカ。ここまでよく頑張ったな」
ライリー「ほんとにごめん。もう絶対にからかったりしないから!」
アーロン「いや~、ほんとイイ女になったよな。ケイラと付き合ってなかったら口説いてたとこだよ」
ケイラ「アーロン?」
アーロン「冗談だって!」
ハルカ「……フフッ」
〈自分を変えてみんなを見返すという目標を達成できた。ミアとは親友ではなくなってしまったけど……〉
〈そのかわり、私には新しい友達ができた〉
〈そう、あの四人だ〉
タイラー「おお!上手い上手い!」
ケイラ「すごいじゃんハルカ!」
ライリー「~♪~~♪」
ハルカ「すごい…。歌もギターもほんとに上手…」
ケイラ「ライリーは歌手を目指してるからね」
タイラー「オレの彼女サイコーだろ」
ハルカ「こ、こんな感じ?」
ライリー「イイじゃん!」
アーロン「自分の好きなように踊ればいいんだよ!フゥーッ!」
ケイラ「一番テンション上がってんじゃん」
タイラー「このあと何食う?」
アーロン「もうメシの事かよ。集中しろよ」
ハルカ「フフ…」
ハルカ「(まさか自分をからかってた人たちと友達になるなんて、不思議だなぁ…)」
ケイラ「ハルカ!ほら、行くよ」
ハルカ「あ、うん!」
タイラー「このあとどうする?」
アーロン「もうすぐ試験だし勉強だろ」
ライリー「アーロンったら真面目~」
ハルカ「ねぇ、みんなでシナモンロール食べようよ!」
ケイラ「アンタほんと好きだね、シナモンロール」
ハルカ「だって美味しいだもん!」
〈いろいろあったけど、今が一番楽しい。自分を変える事ができて本当によかった!〉
おわり