※プレイヤーの妄想によるストーリー&画像が多めです。ご容赦ください。
「おばさん、シナモンロールひとつ!」
おばさん「はいよ!アンタ、シナモンロール好きだねぇ」
ハルカ「だって美味しいんだもん!」
〈私、ハルカ。Britechester大学の学生〉
〈夢は弁護士になる事。勉強のためにも糖分をたくさん摂らないとね〜〉
ハルカ「ん〜〜うまっ」
「おい見ろよアレ」
タイラー「ドラム缶がなんか食ってるぞ」
ライリー「おっきいドラム缶だね〜。アハハッ」
アーロン「太り過ぎだろ。少しは控えろよ」
ケイラ「自己管理全然出来てないよね。つか肌もヤバくない?ニキビだらけじゃん」
タイラー「あんな女と一緒に歩きたくねーよな!」
四人「「「「ハハハハハッ!」」」」
ハルカ「(…なによ、あいつら。私はドラム缶じゃないもん…。ちょっとぽっちゃりなだけだもん。ヤなやつら…)」
ハルカ「(…ん?はっ!あれは…)」
ハルカ「(ルークくんだ!)」
〈彼はルークくん。私は彼に片思いしてる。好きになったキッカケは、私が落としたハンカチを彼が拾ってくれたこと。そしてそれを、とっても優しい笑顔で渡してくれたんだ!あの笑顔が忘れられない!〉
〈でも引っ込み思案な私は、ルークくんに話しかける勇気がない…〉
〈だからこうして陰で見ている事しか出来ない…〉
ハルカ「(本当はおしゃべりしてみたいけど、見てるだけでも幸せ。ルークくんに会ったら嫌な事全部忘れちゃう。そうだ、写真撮っとこう)」
カシャッ
ハルカ「ムフフ…」
ハルカ「あの四人にドラム缶なんて言われちゃってさ…。私そこまで太ってないよね?」
ミア「ひどい!ハルカはドラム缶なんかじゃないよ!ぽっちゃりしててこんなにかわいいのに!イヤな人たちだね。気にしちゃダメだよ?」
〈この子はミア。小学校からの大親友〉
〈優しくて可愛くていつも私に味方してくれる〉
ミア「ハルカには私がいるからね!何かあったらいつでも相談して」
ハルカ「うん!ありがとう」
ハルカ「(ミアってほんとにいい子だなぁ。この子が親友でよかった)」
ハルカ「ムフフ…」
ハルカ「ルークくんがいっぱい…。しあわせ♡」
〜翌日〜
ハルカ「げっ。あいつらがいる…。バレないようにこっそり通ろうっと…」
ライリー「それっ」
ハルカ「ぶっ!」
ハルカ「ぐはぁっ!」
ハルカ「いてて…。一体なんなの…?」
アーロン「派手に転んだな〜」
ライリー「アハハッ。当たっちゃった〜、ごめ〜ん。わざとじゃないから〜」
タイラー「今の聞いたか?ぐはぁっ!だってさ。ハハハ」
ケイラ「ちょっと笑わせないでよ。フフフ」
ハルカ「(絶対わざとだ……)」
ケイラ「何?なんか文句でもあんの?」
ライリー「あるなら言ってみなー?」
ハルカ「…………」
アーロン「自分の意見も言えないのか?」
タイラー「お前は一人じゃなんにも出来ないもんな。ハハハッ」
ハルカ「…………」
ハルカ「(くやしい…。私が何したっていうの……)」
ハルカ「(ん?あれはミアとルークくん?仲良さそうに話してる…。二人って知り合いだったの…?)」
ミア「ひどい!そんな事されたの!?大丈夫だった?」
ハルカ「頭がくらっとしたけど、まあ大丈夫」
ミア「そっか。大変だったね…。なんでハルカにだけひどい事するんだろ。ハルカがかわいいから嫉妬してるのかな?」
ハルカ「ほんとなんで私ばっかり…」
ハルカ「あ、そうだ。さっき見たんだけど、ルークくんと仲良さそうに話してたよね?いつ知り合ったの?なんで言ってくれないの?私が彼の事好きなの知ってるよね…?」
ミア「あーその事ね。彼の好きなものや、好みのタイプを聞くために話しかけてみたの。もちろんハルカのためにね!」
ハルカ「なんだそうだったんだ!安心した〜。ちょっと疑っちゃったよ、ごめん。ありがとう、ミア」
ミア「なに言ってるの。親友なんだから当然でしょ!もう少し仲良くなったら色々聞き出せると思うから待ってて!」
ハルカ「うん!」
ライリー「今日のハルカのリアクション面白かったねー」
ケイラ「でもアイツってなんかムカつかない?トロイし弱虫だし泣き虫で、見てるとイライラする!あと、食べてばっかりだし」
ライリー「わかるわー。この前も何もない所で転びそうになってたし、ほんと鈍臭いよねー」
アーロン「あの悔しそうな顔見たか?あんな顔するなら少しは言い返してこいよ、って思うよな」
タイラー「アイツの性格上無理だろ」
アーロン「あ、いい事思いついた。次はアイツをさ……」
ハルカ「おばさん、シナモンロール!」
ハルカ「いただきま〜…」
「あ、いたいた!」
ハルカ「え…?」
ライリー「やっぱここにいた」
ハルカ「な、なんか用…?」
ライリー「そんなに警戒しないでよ。いやあこの前はごめんねぇ。痛かった?」
ハルカ「べ、別に大丈夫…」
ライリー「ならよかった!今日はアンタを合コンに誘おうと思って。どうせ彼氏なんていないでしょ」
ハルカ「(どうせって…)でも私、好きな人が…」
ライリー「あー…そうなんだぁ」
ケイラ「彼氏じゃなくても友達が出来るかもよ?アンタどうせ友達いないでしょ」
ハルカ「(またどうせって言われた…!)」
ケイラ「とりあえず合コンは金曜の19時、ペッパーズ・パブでやるから。それまでに来るかどうか決めておいて」
ライリー「じゃあね〜」
ハルカ「合コン、か…。でも、なんで私を?この前のお詫びかな。うーん、どうしようかな…。ミアに相談してみよ」
ミア「いいじゃん行ってきなよ!もしかしたらルークくんもいるかもしれないよ?」
ハルカ「えっ、そうかな?じゃあ行ってみようかなぁ。ミアも一緒に行ってくれるよね?」
ミア「ごめん、用事があるの。でもそのかわり、合コンのための服を選んであげる!とびっきり可愛いのをね!」
ハルカ「あ、行けないんだ…。一人じゃ不安だなぁ。上手く話せないかもしれないし…」
ミア「大丈夫だよ!ハルカはかわいいから、みんな話しかけてくれるだろうし、ハルカの取り合いなんかも起こっちゃうんじゃない?初めての合コン、楽しんできてね♪」
ハルカ「(みんなが私の取り合い…。ちょっとイイかも、フフ…)」
〜金曜日〜
〈この日のためにミアがワンピースを選んでくれた。服の事はよく分からないから、ミアがいてくれて本当によかった〉
『ペッパーズ・パブ』
ハルカ「(あれ?人はちらほらいるけど、まだ始まってないみたい。時間通り来たんだけどな。まあ、待ってればそのうち始まるか)」
「ほらな!やっぱり来た」
ハルカ「ん…?」
タイラー「な?絶対来ると思った!」
アーロン「じゃあ賭けは俺の負けか〜」
ハルカ「どういうこと…?」
アーロン「合コンなんて初めから無いんだよ」
ライリー「あったとしても、アンタみたいな暗いヤツ誘うわけないじゃん。こっちが恥かくでしょ」
タイラー「おーい、みんな!コイツ合コンしに来たんだってさ!誰か相手してやってくれよ。ハハハッ」
ハルカ「(や、やめてよ……)」
タイラー「つかなんだよそのワンピース、ダッセェ!毒キノコかよ!」
ハルカ「(ミアが選んでくれたワンピースを……!)」
タイラー「柄が伸びて変な形になってんじゃん!余計デブに見えるぞ」
ライリー「アハハほんとだー!」
ハルカ「…………」
ケイラ「ここまで言われて何も言い返せないの?アンタってほんと弱虫だよね。だからバカにされるんだよ」
タイラー「もう行こうぜ。アーロンには何を奢ってもらおうかな〜」
ライリー「じゃあね〜ハルカ」
ハルカ「…………」
ハルカ「ぐすっ……。なんで、こんな辛い思いしなきゃいけないの……。あ、雨……。…もう帰ろう………」
ハルカ「(傘持ってなかったからびしょ濡れになっちゃった……。ん…?)」
ミア「今日のデート楽しかった〜」
ルーク「そうだね。今度は映画でも観に行こう」
ミア「うん♡楽しみ〜」
ハルカ「(ミア…?どういう事……?)」
ミア「合コンどうだった?楽しかった?」
ハルカ「合コンなんて初めからなかったの。あの四人が私をからかってただけだった。それに、ミアが選んでくれたワンピースをバカにされちゃった…」
ミア「ひどい!でもごめんね…。私のせいでハルカに恥かかせちゃって…」
ハルカ「ううん、あの四人がセンスないだけだよ。あのワンピース、とっても可愛かったし。それよりも気になる事があるんだけど…」
ミア「なあに?」
ハルカ「昨日は用があるから一緒に行けないって言ってたよね?それって……ルークくんとデートしてたから?」
ミア「…………」
ハルカ「やっぱりアレは聞き間違いじゃなかったんだ。ねぇミア、どういう事か説明して?」
ミア「……うん、ハルカの言う通りだよ。ルークとデートしてた。彼とは付き合ってる」
ハルカ「私が片思いしてるの知ってたよね!?それなのに……!」
ミア「だって好きになっちゃったんだもん、しょうがないじゃん。私さあ、昔から好きな人が友達とかぶる事がよくあるんだよねぇ。ほんとなんでだろ」
ハルカ「…彼と付き合ってるのに私の事応援してたの?ずっと騙してたの?」
ミア「クスッ。ねぇハルカ、彼と付き合えるって本気で思ってた?」
ハルカ「え……」
ミア「無理に決まってるでしょ。だってハルカだもん。地味で暗くて、太ってて大して可愛くもなくて、何をするにも一人じゃ決められない。イイ所なんてひとつもない」
ハルカ「え…いつもかわいいって言ってくれてたよね…?親友にそんなひどい事言うなんて……」
ミア「親友……。そうだね私たち親友だもんね。ならハルカの好きな人と付き合ったっていいよね?」
ミア「親友だから正直に言うね。ハルカは私の引き立て役なの。ハルカの横にいれば私がより痩せてて可愛く見えるでしょ?だから仲良くしてあげたの」
ミア「ああでも、引き立て役なのを不満に思わないでね。私がいなかったらハルカは今頃友達ゼロ。寂しい人生を送ってたと思うの」
ミア「そんな思いをせずに済んだのは“私”のおかげなの。だから感謝してね?」
ハルカ「…………」
ミア「ああそれと、隠れて人の写真撮るのただの盗撮だからね?ハルカがやってる事はストーカーと同じだよ?」
ミア「親友だからこそあえて言わなかったけど、やめた方がいいよ。正直キモいし」
ミア「そろそろ行かなきゃ。私はハルカと違って友達たっくさんいるの。だから常に予定がいっぱいなんだよね〜」
ミア「あ、そうそう。これからも“親友”として仲良くしていこうね、ハルカ。じゃあね〜」
ハルカ「…………」
ハルカ「……どいつも…こいつも……」
ハルカ「私の事バカにしてっ!見返してやる…!痩せて今よりも可愛くなって、あいつらの事絶対に見返してやる!」
〈こうして私は、生まれて初めてのダイエットを決意した〉
つづく