※プレイヤーの妄想によるストーリー&画像が多めです。ご容赦ください。
〈Forgotten Hollowにある小さな家〉
〈その家の地下では…〉
〈一人の魔女が怪しげな薬を作っていた〉
魔女「ヒヒッ、こんなもんかねぇ」
???「うぅ…ぐすっ……」
魔女「ん〜?」
魔女「うるさいねぇ。いつまで泣いてるんだい」
女「ここから出して…。うちに帰らせて…」
魔女「ヒヒッ!ダメに決まってるだろぉ~」
魔女「このバケツをアンタの血でいっぱいにしてもらわなきゃいけないんだからねぇ」
女「い、いやっ!やめて……!」
魔女「イーヒッヒッヒッヒ!」
魔女「よぉ〜し、完成だ。ヒヒッ!」
魔女「んぐっ……」
魔女「ウフフ…」
魔女「〜〜♪」
魔女「あぁ、私ったらなんて美しいの。何度試しても若返りの薬は最高ね。シミもシワも消えて、こんなにもハリのある肌が手に入る」
魔女「でも大人ひとりを誰にも見つからないように地下まで運ばなきゃいけないし、効果も長くは続かないのよねぇ…。もっといい方法ないかしら。……まあいいわ。さて、若い男をたぶらかして金目のものでも頂こうかしら。ウフフ…」
『魔法薬と調合』
モーギン「フゥ…」
「もう最悪だよ!」
モーギン「ん?」
男A「財布もスマホも服も全部盗られた!」
男B「服も?そんなもん盗んでどうするんだ?」
男A「知るかよ…。女をナンパしたあと、眠ったか気を失ったかで覚えてないんだ。気づいたら森の中でパンツ一枚でさ…」
男B「ハハハ!情けねぇな」
男A「笑いごとじゃねぇよ!とにかく俺はもうForgotten Hollowには近づかない事にする!」
男B「まあまあ!今日は俺が奢ってやっから」
モーギン「(Forgotten Hollow…?)」
「Forgotten Hollow…」
モーギン「ん?」
女A「ボニーと2日前に連絡取った時、そこにいるって言ってたの。それから全然連絡が取れなくて。何かあったのかな…?」
女B「そういえば2週間くらい前にも、そこで若い女の子が行方不明になったって…。それに噂だけど、そこには怖い魔女が住んでるって聞いた事が…」
モーギン「(魔女…)」
女A「えっ、魔女!?…じゃあボニーはその魔女に…?」
女B「わかんない…。でももし本当にそうなら、あそこには絶対に近づかない方がいいよ」
女A「怖い…。ボニーが心配だよ……」
モーギン「(Forgotten Hollowで一体何が起きているんだ…?)」
『魔法の国』
モーギン「……ということが起きているようなんです」
シメオン「あの辺は確か、ヴァンパイアがいるんじゃなかったかい?その女性は彼らに襲われたとか?」
モーギン「その可能性もありますね」
L.ファバ「もし本当に魔女がいるなら、所持品を盗まれた人にはいたずら魔法を使ったんじゃないかしら。強力なジップザップで気を失わせたとか」
モーギン「ありえるかもしれませんね」
モーギン「本当に魔女がいるのか、いるとすればこの2つの事件に関わっているのかどうか確かめてみようと思います。こんな事が続くようなら、人間たちに魔法使いは恐ろしいものだと思われてしまいますからね」
シメオン「頼んだよ、モーギン君」
L.ファバ「気をつけて。油断は禁物よ」
モーギン「はい!」
『Forgotten Hollow』
モーギン「ここか……。まずは聞き込みだ。あの家から行ってみよう」
モーギン「すみません、少しお話をお聞きしたいんですが。(………反応がない。誰も住んでいないのか?仕方ないな、次の家に行ってみよう)」
モーギン「すみませーん」
「はーい」
リリス「何か?」
モーギン「私はモーギン。ある事について調べているんだ。…君たちはヴァンパイア、かな?最近この辺で若い女性が行方不明になったらしいんだけど、何か知らないかな?例えば…、吸血したあと殺してしまった、とか」
リリス「私たちを疑ってるの?確かに人間から血をいただく事はあるけど、殺すなんて事はあり得ない。いくら極悪なヴァンパイアでもね」
モーギン「そうか…。じゃあ、何かおかしな事は?怪しい人物を見たとか」
リリス「うーん…、特にないかな」
モーギン「……そう」
モーギン「じゃあ、この辺に魔女が住んでいるっていう噂があるんだけど、聞いたことは?」
カレブ「魔女?知らないなぁ」
モーギン「……。あ、そうだ。左側にある家は空き家かい?」
カレブ「いや、確かおばあさんが住んでるよ。一度しか見たことないけどね」
モーギン「さっき訪ねてみたけど反応がなくて。住んでいないのかと」
リリス「夜には明かりが点いてるから、いるのは確実だよ」
カレブ「今晩訪ねてみたら?出てきてくれるか分からないけど」
モーギン「わかった。ありがとう」
〜その日の夜〜
男「はぁ…。完全に道に迷った…。たまには遠回りして帰ってみようと思ったらこれだよ……。引き返そうかな?」
「そこの人」
男「えっ」
魔女「ちょっといいかしら」
男「あ、は、はいっ!(わぁ…綺麗な人だ…)」
魔女「この先にある丘に行きたいの。一緒に行ってくれない?」
男「え、丘?」
魔女「そうよ。とても見晴らしがいいの。でも一人じゃ怖くて…。ダメかしら?」
男「だ、だめじゃないです!い、行きましょう!(これが逆ナンってやつか〜!人生初だ!遠回りしてよかった〜!)」
魔女「ごめんなさいね、付き合わせちゃって」
男「い、いえいえ!僕、ちょうど暇してたとこで!全然大丈夫です!」
魔女「ウフフ、よかった」
男「それにしても、灯りがあるとはいえ暗い場所ですね。確かにここは一人じゃ怖いなあ」
魔女「そうなの。あなたがいて助かったわ」
男「え、えへへ…///」
男「着いた~!けっこう登りますね。ちょっと疲れた…」
魔女「そうね」
男「(こんな所で美女と二人きり…。キ、キスなんかしちゃったりして!…いや、まだ手も繋いでないのに早すぎるよな…。こういうのはちゃんと順序ってものが…)」
魔女「(フッ、バカな男…)」
魔女「これでも食らいなさい……」
「そこまでだ!」
男「え?」
魔女「!」
モーギン「これ以上、好き勝手させないぞ」
魔女「(こいつは確か、原始魔法の賢者…。そんな奴がなぜこんな所に……)」
男「(えっ…。な、なになに!?なにこの展開!…はっ!まさかこれが……美人局!?俺の女に何してんだ的な!?それで金銭を要求される的な!?最悪だ…。遠回りなんてするんじゃなかった!)」
モーギン「今、その人に魔法を掛けようとしていただろう」
魔女「魔法?何のことかしら?」
モーギン「とぼける気か?それなら……」
モーギン「それっ」
魔女「うっ……」
男「えっ……ええぇぇ!?」
魔女「あ、あぁ…!薬の効果が…!」
男「ろ、老婆になった…」
モーギン「これがあの女の本当の姿さ」
男「えっ!?」
魔女「小僧!よくもやってくれたね!若返りの薬を作るのにどれだけの労力が掛かると思ってんだい!?」
モーギン「知らないな。どう大変なんだ?」
魔女「この薬は若い女の血が必要なんだ!女を捕まえて、たった一人で家の地下まで運ぶんだぞ!それなのにお前は……!」
男「え、血…?」
モーギン「…その女性はどうした?」
魔女「フン!血を搾り取ったあと裏の池に捨ててやったさ」
男「ひどい…」
モーギン「なんてやつだ……。男性から金品を奪ったのもお前だな?」
魔女「そうさ!それがどうしたっていうんだい。女は不用心に夜道を一人で歩いてるから悪いのさ!男は簡単に騙されるから悪いんだよ!」
モーギン「全く反省する気はないようだな。なら、これでもくらえ!」
魔女「うぐっ…!」
男「うわ…。なんて……醜いんだ…。しかもなんだか……臭い!」
魔女「よ、よくも……!」
魔女「おのれ小僧ッ!!なんてことしてくれたんだい!アタシをこんな醜い姿にするなんて!」
モーギン「お前はくだらない薬のために見ず知らずの人間を犠牲にしたんだ。このくらいで済んでよかったじゃないか」
魔女「……」
モーギン「これに懲りたらもうこんな事はやめるんだな。もしまた同じような事をしたらその時は……」
魔女「粋がるんじゃないよ小僧が!呪ってやる…!絶対に呪ってやるからね!!」
モーギン「好きにしろ」
魔女「いつか必ず復讐してやるっ!!覚えときな!!」
男「あ、行っちゃった…」
モーギン「ふぅ、これでしばらくは大丈夫だろう。さて、行くか」
男「あ、ち、ちょっと待って!」
モーギン「ん?」
男「あなたのおかげで助かりました!本当にありがとう!あなたがいなかったら僕は……」
モーギン「ハハッ、大したことじゃないよ。気にしないで。それよりも、夜道は危険だから気を付けて帰ってね」
モーギン「それじゃ」
男「(うわ〜、かっこいい!……はっ!名前聞くの忘れた…)」
モーギン「これで一件落着…かな?さて、家に着いたら本でも読むとするか」
〈こうしてForgotten Hollowはモーギンの活躍によって平和を取り戻したのである〉
おわり
ただモーギンを動かしてみたくて作った話です。
魔女が無抵抗すぎますよね…。実はあの丘で魔法の決闘をしてもらうつもりだったんですが、スペースが足りないのか決闘出来ず…。やられっぱなしの魔女になってしまいました。魔女かわいそ。